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    架空の映画監督が存在する

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    ハリウッド
    アメリカ映画で1968年から1999年にかけて使われていた架空の映画監督の名前である。

    その名前はアラン・スミシー。

    アメリカでは、映画制作中に映画監督が何らかの理由で降板してポストが空席になったり、何らかの問題で自らの監督作品として責任を負いたくない場合にクレジット(キャスト、スタッフ、制作に関わった企業、団体などの名前を表示)される偽名である。

    使用には厳密な規定があり、映画監督からの訴えを受け付けた全米監督協会(アメリカ合衆国の映画産業で働く映画監督・テレビ監督らの利益を代表する労働組合)による審査・認定のもとに使用されていた。


    主なアラン・スミシーの作品(Wikipediaより)

    ・夏の日にさよなら(1968年)
    アラン・スミシーの名が使われた最古の作品。実際の監督はジャド・テイラー。

    ・ガンファイターの最後(1969年)
    アラン・スミシー名義の使用のきっかけとなった映画。

    ・ハリー奪還(1986年)
    実際の監督はスチュワート・ローゼンバーグ。

    ・クライシス2050(1990年)
    日本出資・ハリウッド製作のSF映画。日本での興行成績は惨憺たる結果に終わり、再編集版がアメリカで公開された際、リチャード・C・サラフィアン監督の意向でスミシー名義となった。

    ・ハートに火をつけて(1991年)
    デニス・ホッパー監督作品だが、最終編集権を持っていた映画会社とホッパーが衝突、ホッパーが降りてスミシー名義となった。数年後に『バックトラック』という題名でホッパー名義の版も公開された。

    ・ヘルレイザー4(1996年)
    『エルム街の悪夢』や『チャイルド・プレイ』で特殊メイクを担当したケヴィン・イェーガーの初監督作だった。

    ・アラン・スミシー・フィルム(1998年)
    『氷の微笑』の脚本で大ヒットを飛ばしたものの、『ショーガール』ではそのズレぶりが批判されてラジー賞に輝いてしまったジョー・エスターハスが脚本・製作を務めた作品。監督はアーサー・ヒラー。「アラン・スミシー」という名の人物が超大作映画を監督することになるが、映画会社による再編集に怒って監督の名義を伏せてもらおうとする。しかし全米映画監督協会の規定により使える偽名が「アラン・スミシー」しかなく、どうあってもアラン・スミシー名義にならざるを得ないと知った監督がフィルムを奪い、編集権を取り戻すため映画会社を脅迫しようとする。ハリウッドの裏側を描こうとした作品だが、当の作品もエスターハスによる編集をヒラーが嫌った争いの結果、皮肉にもアラン・スミシー名義となってしまった。5部門でラジー賞を受賞。
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